弁護士へ依頼する 10のメリット

法律相談、法律、勝利の女神、

ほとんどの人が、それまでの人生で法律事務所に訪れたり、弁護士に相談なんてしたことがなく、「弁護士との関りを持ったことなんてない」という方が圧倒的に多いのではないでしょうか。 そもそも、弁護士に依頼した場合のイメージすら沸かないどころか、「だって、弁護士って言ったらテレビで見る様な裁判とかでしょ?」というイメージが強く、初期段階の相手との交渉に「弁護士に依頼した方がいいのではないか」とは、あまり考えないのが一般的かと思います。

 

しかし、原則として、問題の初期段階から法律相談に訪れて、弁護士を入れて解決にあたる方がメリットが多いです。

 

なぜなら、法の場では、有利な証拠を収集した方がいいことがほとんどだからです。相手と金額の折り合いが問題になっている場合には、その後、裁判になってしまったことを見据えて、どのような書面が必要か、的確な証拠や書面の収集を行い、それを切り札に相手を説得することで早期に問題解決へと導くことができます。

 

弁護士に依頼するメリットとしては、簡単な例で言えば、弁護士は「法的知識がある法律の専門家」であるということです。訴訟ともなる場合は、法的措置に関する専門性や、タイ王国の法令に基づいた高度な知識が必要です。ですので、逆に弁護士に依頼することになるとしても、当事務所に限ったことではないデメリットとしては、弁護士に依頼するとなると決して安いとは言えない着手金や成功報酬、諸費用が掛かってしまいます。

 

そこで、この弁護士費用を支払ってでも得たい利益や価値があるかを天秤にかけ、費用対効果を比較しながら弁護士依頼をするかどうか判断をすることになるでしょう。

 

弁護士に依頼した場合の代表的なメリットをあげてみますが、弁護士に依頼をすれば「弁護士費用がかかる」「打合せや、説明の時間を取られる」等ืのデメリットも確かにあるかもしれませんが、自分で解決しようとした時に起こるリスクは避けることができます。また、弁護士に相談し、胸の内を話すことで気持ちの整理がつくことも含め、交渉をいかに有利に持っていくかに焦点を当てれば、早い段階で弁護士に依頼するというメリットは多いにあるのです。

  

 

弁護士に依頼する「10のメリット」とは?

 

⑴ これ以上、揉めないように解決(紛争の予防)をする

問題の当事者同士で話をしていると、どうしても感情的になってしまい、話が前に進まなかったりします。こちらが法的に正しいことを言っても信用してもらえない。また、法律を全く無視したような主張を感情的に口走ってしまったりする。これでは、交渉が進むはずはなく、そのジレンマから、法律専門家が存在しないところでは、話せば話すほど揉めてしまう可能性が高くなります。

 

弁護士は常に紛争の現場を見ているので、常に、そのリスクを最小限にするよう行動をしていきます。どこに、どんなリスクが潜んでいるか、また、そのリスクを回避するためにはどうしたらよいかという視点から、一言一句にも気を使って書面作成をしたり交渉に及ぶため、後々の紛争のリスクを最小限に抑えることができるのです。

 

 

⑵ 事前措置や更なるトラブルの予防

弁護士は、法律的な知識だけでなく、これまでの経験を通して最悪の事態を考慮し、紛争予防措置をしていくことができます。 早期に弁護士に相談しておくことで、問題が悪化することを防げるだけでなく、裁判や紛争になってから弁護士の費用を支払うよりも費用が抑えられるし、何よりも、一人で問題を抱える不安を軽減させることができます。

 

 

⑶ 交渉から裁判まで一貫して対応してもらえる

専門家が自分の代わりに手続きを進めてくれるという安心感もメリットとしては外せないでしょう。面倒な法的書類作成を自分でしないでいいし、例え、覚え書きや誓約書を自分で取り交わしていたとしても、タイの法律に当てはめた時に、まったく意味のない書面であれば、問題が起きて解決する際に使えません。最初から弁護士を入れていれば、公正証書を作成した上で証人署名も入れるので、後々、紛争になった時に、相手に、「そんなの合意していない」という言い訳をされることもないでしょう。

 

裁判所での手続きには、タイ語の書類が必須となり、裁判では訴状に必ず記載しなければならない項目があったり、法的根拠の記載と添付の証拠書類も、タイ語翻訳や政府機関の承認印をもらうなどの決まった手順で揃えなければなりません。そういった手続についても弁護士に依頼をすればすべて代行してくれます。

 

 

⑷ 弁護士は依頼者の絶対的な味方である

弁護士は、どんな状況においても依頼者の方の味方だということ。法律を介して、最後まで依頼者にとっての最大限の利益があるよう責任をもって事件を解決してくれます。

 

 

⑸ トラブルの適切な解決

法律を知らずに損をしている人は想像以上に多く、本人は気がついていないだけで、得られるはずの利益を失っていることが多々あります。問題を抱えた人の中には、トラブルを焦って早く解決しようとしたり、逆に放置することで適切な解決をすることができずにいます。また、法律的な知識がないため、無用の損を被っている人も多く、その周囲の知人らも問題を抱えた人に対して、結局、相手に対してどんな主張をすると得になり、どんなことをしたら損になるかを教えてはくれません。主張すべきことを主張しないで交渉や話し合いをしても、その結果は、自己責任となってしまいます。弁護士がいれば、そのような損をしないで済みます。

 

 

⑹ 法的根拠に基づき、説得力がある

法的トラブルはたいてい相手がいるものだから、相手の出方次第で局面は変わってきてしまいます。裁判でだけでなく、交渉の場合でも自分自身の意見を通すには、専門性や法的根拠が必要になり、法的根拠や証拠に基づいた主張の方が説得力があります。また、相手の主張も法的にタイで通用し妥当なものなのか弁護士なら判断できます。自分で交渉を行った場合には、一定の成果を出せたとしても、どうしても穴が出てきたり、落としどころを見誤ったりする危険があるし、「本当にこの結果でよかったのか」という思いはどこかに残るはずです。信頼した弁護士の出した成果であれば、後悔は少なくて済むだろうし、相対的に危険は少ないと言えるでしょう。

 

 

⑺ 訴訟になったとき、裁判所に毎回出廷しないでよい

訴訟でも本人尋問のときや和解のときなどでは、本人の出廷が必要な場面もあるが、毎回ではないにしても、代理人である弁護士が出廷すれば依頼者は出廷の必要がありません。裁判は平日に行われるから、仕事を持っている人が仕事を休まなければならなかったり、日本からわざわざタイまで来て出廷したりする負担を軽減できます。

 

 

⑻ 相手によっては、打撃を与えられる

相手によっては、弁護士が連絡してきたというだけで大きな打撃を与えることもできます。また、弁護士から内容証明郵便が届くだけで、相当のプレッシャーを感じる人もいるようですので、これまで誠意のなかった発言や態度が一変して、話し合いが有利になる場合も多いのです。

 

 

⑼ 疑問がある時に、いつでも相談できる

弁護士の資格を有し、専門的な訓練を積んでいる法律の専門家なので回答に安心ができます。その意味では、幾らかの出費でも専門家の意見やアドバイスが受けられる法律をもっと活用する方がいいでしょう。

 

日本の法律なら、ある程度の法的知識について、インターネットで拾うことができると思いますが、日本語でタイの法律を検索したところで、中々、情報を拾うことは難しいし、多少の知識を得ても断片的な知識だけで、どうしたって深みに欠けてしまいます。しかし、弁護士に依頼していれば、その時々、場面場面でどう対処すればいいのかを相談することができて安心です。

 

 

⑽ トラブル相手と交渉する煩わしさから解放される

トラブルや問題の敵対関係にある相手と直接交渉するのは、誰でも同様に相当のストレスや精神的に負担になります。特に、深い関係にあった相手との問題は、感情的な対立から相手と話をすることも多いため、相当なストレスを感じることになるし、例えば、相手が親しかった人であれば、これまで親しかった相手だからこそ言いにくいこともあるでしょう。

 

その双方の間に弁護士に入ってもらい解決の主導権を任せてしまえば、相手と直接交渉をしないですむし、弁護士が交渉の窓口となり、代理人として言いにくいこともきちんと代弁してくれます。弁護士の指示のもと証拠収集を行ったり、随時、打合せを行ったりする必要や、自分の事件なので丸投げはできないとしても、相手との交渉に取られる時間を省くことができるだけでなく、一緒に戦うパートナーを得た心強さから余裕ができるし、相手と直接交渉をしなくてすむ解放感で気分が楽になるでしょう。

 

 

 

まとめ 

弁護士は、最初の段階から裁判になった場合のことを見据えて、法律の原則に則って交渉をします。どうしても、相手との話がまとまらずに決着がつかない場合は、裁判に移行することにはなりますが、弁護士は、最初の交渉段階から依頼者に不利益が生じないよう矛盾のない一貫した対応をしていくことが可能なことから、依頼者の方に有利に手続を進めることができます。

 

また、トラブルや紛争が起きてしまったこと自体は確かに災難ですが、それを機に、弁護士と関係をもつことで、今後の生活がより安心できる心強いものになるという二次的効果もあるのではないでしょうか。