タイで働き暮らしていく上で注意したい事

タイ、バンコク

 

タイで働きながら生活をしていく上で直面する様々な問題について解説します。

 

 

休暇などでタイへ旅行がてら何度か訪れるうちに、いつかタイに住みたい、タイで働きたいと思う方は結構おられます。度重なる渡航ですっかりタイ通になったような気にもなるでしょう。しかし、休暇で滞在するのと職を得て住むのとでは当然のことながら実際に思う以上に差があります。海外で働くというのは思いのほかハードルが高いものです。

 

 

 

タイで暮らすには、ビザが必要

タイで働きながら生活をする場合、一番の問題はやはりビザでしょう。これはタイに滞在する以上、常に付きまとう問題です。タイで起業するにしても、就職を選ぶとしても、タイ国内で就労するにはビジネスビザ(B ビザ)とは別にワークパーミット(労働許可証)が必要になります。ご自身もそれなりのスキルを持っていない限り、上記2点を支給してくれるような条件の良い企業で、納得のいく給与を得るのは、結構、難しいと言えます。

 

タイで俗に言われる「ブラック企業」と呼ばれる会社は、思っている以上に多く存在し、ビジネスビザ(B ビザ)やワークパーミット(労働許可証)の保証を約束していても、実際、勤務してみたものの先延ばしにされて、いつまでも、ツーリスト(観光ビザ)のまま働かされるケースや、結果、試用期間中(タイの法律では、119日)に解雇を言い渡されたりと、企業の都合のいいように使われてしまい、泣き寝入りするしかないケースも多く存在します。※119日以内の解雇に対しての解雇補償金は、請求できません。

 

 

 

タイはタイ人の国

そして、タイはタイ人の国であって私たち日本人は外国人だということは忘れてはなりません。タイ国内どこでどのような暮らしをしても、どの企業に勤めたとしてもタイ人はいますし、顧客も日本人ばかりではなかったりします。齟齬が生じたりは仕方がないこともありますが、文化の違いや考え方の違い、言葉の壁もあったりとコミュニケーション不足に陥ったりすることでしょう。

 

タイが好きでタイへやって来た人も、タイ人ともっと上手くコミュニケーションを取りたいと考えている人も、最も日本人の多くの人に見られる傾向として、タイ人に日本文化を押し付け過ぎたり、タイ文化を受け入れられずに、上から目線でタイ人とコミュニケーションを取ったり、相手文化の否定を繰り返したりして、その本人自体が異文化摩擦を起こしてしまう人が多いように思います。

 

そんな時、やはり自ら彼らと打ち解けて分からないことは、素直に教えを乞う努力も必要でしょう。自分化も大切にしながらも、バランスよく相手の文化も認めることで、潤滑な異文化コミュニケーションが取れたり、回避できるトラブルもあるでしょう。

 

 

タイでの金銭の貸し借りについて

また、これはタイ以外でも日本人は金銭トラブルに巻き込まれやすい傾向にあります。大きなお金の貸し借りは日本人同士でもしない方が無難ですが、万が一、貸し借りをする際は、基本的な感覚として身につけておかなければならないのは、「契約書」の作成でしょう。これは、個人間であっても、企業間であっても同じことが言えます。

 

 

現地のタイ人が、「それがタイのやり方だ」などと言っても、そんなことは決してありません。特にタイ人は、日本人以上に書類が大好きで(無駄な書類が多いのも確かですが)、金銭の貸し借りに対しても、借用書のような証拠書面を残す感覚は日本人以上に持っています。相手とどんな関係性であろうとも、お金を手渡ししてしまったり、渡した証拠もなければ、貸したお金が戻ってこなかったとしても、法的手段を講じたりするわけにもいかずに、泣き寝入りということにもなりかねません。

 

 

タイでの詐欺報告

日本人が詐欺に遭うケースは毎日のように報告されています。逆に、日本人が訴えられて裁判になることもあります。詐欺のケースは、タイ人女性が絡む男女間での詐欺や、投資家などの消費者を狙う不動産詐欺、日本人同士でも多い共同ビジネスの勧誘や投資を募った詐欺など様々です。日本人が刑事事件に巻き込まれた場合、法律用語も含めたタイ語が自由に操れない限り、意思疎通もままならず不利な立場に立たされてしまったりもします。

 

 

最後に

最後に、タイは日本にとても近しい国です。バンコク以外の地域でも、和食店が増えつつあります。タイ人の日本に対する憧れと尊敬を踏みにじらないよう、私たちは心すべきでしょう。そしてタイ人は誇り高く信仰に篤く、したたかです。そこから学ぶべきものは私たちにも多くあります。お互いに認め合い高めあっていこうという気持ちが一番大切なのではないでしょうか。

 

 

タイで生活する上で、起こり得る様々な問題を最初から注意しておくのが無難でしょう。当事務所では、タイで生活するうえで必要なビザの申請代行から、万が一、タイでトラブルか起きてしまったという時には、一般民事事件だけでなく、警察事案や刑事裁判の受任をしております。タイで法律に関する問題や事件起きた際は、何しろ、お早めにご相談ください。

 

緊急時は24時間、法律相談は、初回無料で日本語にて承ります。タイと日本の法律に精通した日本人専門家と、事件内容に強い専門弁護士が、あなたの問題を迅速に解決いたします。